- タイの展示会で動画を流すメリットと、ブースでの効果的な見せ方
- 展示会向け動画の推奨スペック(尺・字幕・音声のバランス)
- 1本の動画を展示会・HP・営業ツールに使い回す方法
- 多言語字幕の実務と、タイの展示会ならではの注意点
- タイでの展示会動画の費用目安と、推奨スケジュール
METALEX、Manufacturing Expo、PACK PRINT——タイでは年間を通じて製造業向けの大規模展示会が開催されています。「せっかくブースを出すなら動画を流したい」「会社紹介動画を展示会でも使い回したい」と考える日系企業は少なくありません。
しかし、展示会のブースで動画を流すには、普段HPや営業で使っているものとは異なる工夫が求められます。会場の騒音、多国籍の来場者、限られた視聴時間——タイの展示会ならではの事情を踏まえて準備しなければ、せっかくの動画も効果を発揮しきれません。
この記事では、タイ・バンコクで100本以上の動画制作実績を持つDAYZEROが、展示会での動画活用について実務の視点から解説します。
【写真1: タイの製造業展示会のブース風景イメージ】
なぜタイの展示会で動画が必要なのか
タイの製造業展示会は、METALEXだけで年間10万人規模の来場者が集まる大きなイベントです。出展企業数も数百社にのぼるため、ブース前を通り過ぎる来場者の足を止めるには「最初の数秒」で目を引く必要があります。
パネルやカタログだけのブースと比べて、モニターで動画を流しているブースは視認性が格段に高くなります。特に製造業では、大型の機械設備や工場の生産ラインなど「ブースに持ち込めない製品」を来場者に見せるには、動画が最も効果的な手段です。
また、タイの展示会はタイ人だけでなく、日本・中国・韓国・東南アジア各国からの来場者が集まる多国籍な場です。担当者が口頭で説明する場合、言語の壁がネックになりますが、多言語字幕付きの動画であれば、どの国の来場者にも同じ品質の情報を伝えることができます。
展示会で使われる動画の種類と使い分け
展示会で使われる動画は、大きく分けて以下の2パターンです。
【写真2: ブースのモニターに動画が映っているイメージ】
フルバージョン(3〜5分)
ブースのメインモニターでループ再生する、会社紹介や製品紹介のメインコンテンツです。会社の全体像、製造工程、主力製品の特長などを一通りカバーします。DAYZEROの制作実績では、このフルバージョンが最も多い依頼パターンです。
展示会だけでなく、自社HPへの掲載や営業先での上映にもそのまま使えるため、「まず1本作る」ならこのタイプがおすすめです。会社紹介動画の詳細についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
ショートバージョン(1分以下)
フルバージョンを短縮編集したダイジェスト版です。展示会では「フルバージョンを見てもらう前のきっかけ作り」として、ブース前面のモニターで流すケースがあります。
ショートバージョンは、フルバージョンの制作後に追加編集で対応できます。ゼロから別の動画を作る必要はないため、コストも抑えられます。3分の動画を1分に縮めるだけでも、ブースでの訴求力は大きく変わります。
展示会ブースで動画を効果的に見せるコツ
展示会の会場は騒がしく、来場者は立ったまま動画を見ます。HPや商談の場とは視聴環境がまったく異なるため、展示会ならではの工夫が必要です。DAYZEROでは、展示会用に以下のような調整版を納品することがあります。
【写真3: 展示会ブースのモニターに字幕が大きく表示されているイメージ】
字幕は大きく・はっきりと
展示会で動画を流す際に最も重要なのが字幕です。会場はBGMや人の声で騒がしく、ナレーションが聞こえないことは珍しくありません。字幕がなければ、せっかくの動画も「きれいな映像が流れているな」で終わってしまいます。
DAYZEROでは、展示会用に字幕サイズを通常より大きくしたバージョンを別途納品するケースがあります。離れた位置から見ても読めるサイズにすることで、ブース前を歩く来場者の目に留まりやすくなります。
BGMは控えめ、ナレーションを際立たせる
通常の動画ではBGMがある程度の存在感を持っていますが、展示会用ではBGMを控えめにし、ナレーションの音声を際立たせる調整が効果的です。完全に音声なしにするよりも、聞こえる環境であればしっかりと内容が伝わる設計にしておくのがベターです。
ループ再生を前提にする
展示会ではブースが開いている間、動画を繰り返し流し続けるのが基本です。特別なループ用の編集は不要ですが、冒頭に会社名・ロゴを出しておくことで、途中から見始めた来場者にもどの会社の動画かがすぐに伝わります。
横型(16:9)が基本
ブースで使用するモニターやスクリーンは横型が主流です。動画は横型(16:9)で制作するのが基本です。縦型(9:16)はSNS用途には向いていますが、展示会のブースでは使いにくい場合が多いので注意してください。
1本の動画を展示会・HP・営業で使い回す
「展示会のためだけに動画を作る」のはもったいない——これはDAYZEROのお客様にも必ずお伝えしていることです。実際、DAYZEROの制作実績でも、1本の動画を複数の用途で使い回すケースが圧倒的に多いです。
【写真4: 1本の動画が展示会→HP→営業→SNSへ展開するフロー図】
1本で4つの場面をカバー
制作した動画は、以下の場面で活用できます。
- 展示会ブース: メインモニターでループ再生
- 自社HP: トップページやサービスページに埋め込み
- 営業・商談: 訪問先でタブレットやPCから上映
- SNS: ショートバージョンに再編集してFacebook・YouTube等に投稿
フルバージョン(3〜5分)+ショートバージョン(1分以下)の2パターンがあれば、ほぼすべての場面をカバーできます。
海外拠点を持つ企業のメリット
タイだけでなく、ベトナム・インドネシア・インドなど複数国に拠点を持つ製造業の場合、1本の動画に多言語字幕を入れることで、各国の営業素材として使い回せます。日本本社に報告用の日本語版、タイの展示会用にタイ語字幕版、ベトナムの営業用にベトナム語字幕版——1回の撮影で複数言語版を同時に制作できるのは、海外拠点で動画を作る大きなメリットです。
多言語字幕の実務 — タイの展示会ならではの注意点
タイの展示会は、タイ人だけでなく日本・中国・韓国・ベトナムなど多国籍な来場者が集まります。そのため、動画の多言語対応は展示会での活用を考える上で欠かせないポイントです。DAYZEROの制作実績では、日本語・英語・タイ語の3言語対応が最も多いパターンです。
ただし、多言語字幕は「翻訳して載せるだけ」では済みません。現場で実際に起きる問題とその対処法を紹介します。多言語対応の詳しい解説は会社紹介動画の記事でも触れています。
【写真5: 多言語字幕の比較イメージ(日英タイの字幕長が違う様子)】
言語ごとに字幕の長さがまったく違う
同じ内容を伝えるセリフでも、日本語なら2行で済むものが英語では3行、タイ語では1行になることがあります。言語ごとに字幕エリアのサイズやレイアウトを調整しなければ、文字が画面からはみ出したり、逆にスカスカになったりします。
音声と字幕のタイミングがズレる
英語のナレーション音声に対して、ベトナム語やインドネシア語の字幕を載せると、字幕のほうが長くなり表示時間内に読み切れないケースが発生します。言語ごとに字幕の表示タイミングを個別に調整する必要があるため、「同じ字幕ファイルを差し替えるだけ」では対応できません。
フォントと翻訳品質に注意
1つのフォントで日本語・英語・タイ語すべてをカバーしようとすると、特にタイ語の可読性が落ちます。言語ごとに最適なフォントを選定するのが鉄則です。また、機械翻訳だけで字幕を作ると、微妙なニュアンスの間違いが残るため、ネイティブチェックは必須です。
タイで展示会動画を制作する流れと費用
展示会動画の制作フローは、基本的に会社紹介動画と同じです。制作の流れの詳細は動画制作の流れをご参照ください。ここでは、展示会ならではのスケジュール感と費用の目安をお伝えします。
【写真6: 制作スケジュールのステップ図】
推奨は展示会の2ヶ月前からの相談
ヒアリング → 絵コンテ作成 → 撮影 → 編集 → 字幕入れ → 納品という流れを考えると、展示会の2ヶ月前からの相談がベストです。特に、日本側の決裁者の承認に時間がかかるケースが多いため、制作そのものより承認フローに余裕を持たせることが重要です。
ただし、展示会まで1ヶ月を切っている場合でも対応は可能です。その場合は、絵コンテを省略して「撮りたいものをリストアップし、現場で組み立てる」スピード重視の進行になります。おすすめはしませんが、納期に間に合わせることは可能です。
費用の目安
展示会動画の費用は40,000THB〜です。動画の尺、多言語対応の有無、ショートバージョンの追加編集の有無などで変動します。修正は2回まで無償で対応しています。
費用の詳細やお見積もりについては、動画制作サービスページをご覧ください。
まとめ
展示会動画は「展示会のためだけ」に作るものではありません。1本の動画をHP・営業・SNSにも展開し、長期的に活用する「映像資産」として制作するのが、コスト効率の高いアプローチです。
タイの展示会は多国籍な来場者が集まるため、多言語字幕の対応が他国以上に重要になります。字幕の長さ調整やフォント選定、ネイティブチェックなど、細かい実務の品質が動画の効果を左右します。
展示会の出展が決まったら、早めに動画制作の準備を始めましょう。推奨は展示会の2ヶ月前からです。DAYZEROでは、展示会用のフルバージョン+ショートバージョンの制作から、多言語字幕の対応まで、ワンストップで対応しています。

タイで現地採用としてIT企業での営業・WEBマーケティングを数年担当。WEBマーケティングで得た経験や知識を活かしYouTubeを2017年に立ち上げ、翌年2018年にWeb広告代理店事業を設立。SEO対策、動画制作、SNSマーケティングなど幅広くWebマーケティング事業を展開。現在代表を勤める。
