海外拠点のホームページを作るとき、ドメインの末尾を「.com」にするか、タイの「.th」、ベトナムの「.vn」にするかで迷うことがあります。候補を比べる際は、名称や対象地域に加え、取得名義、更新の担当、管理会社が変わる場合の引き継ぎ条件も確認しておきましょう。
この記事では日系企業の会社サイトを想定し、国別ドメインの選び方と、取得前に確認しておきたい管理項目を整理します。国別の申請条件は変わるため、以下は2026年9月25日にTHNICとVNNICの公式案内を確認した内容です。実際の申請では登録事業者に最新条件を確認してください。
先に、サイトを誰に見せるかを決める

一つの会社サイトで複数国の取引先に案内するのか、タイ・ベトナムで別々の会社や事業を紹介するのかによって、URLの設計は変わります。複数国向けでも、必ず国ごとに別ドメインが必要とは限りません。一つのドメインで言語や国ごとのページを整理する方法もあります。
会社名に近く、覚えやすく、入力しやすい名前を候補にします。取得できるかだけでなく、名刺、メールアドレス、既存の資料や広告と矛盾しないかを確認しましょう。すでに使っているドメインがあるなら、変更の理由をはっきりさせます。サイトの作り直しだけを理由にドメインも変える必要はありません。
三つのケースで選び分ける
- 日本・タイ・ベトナムの事業を一つの窓口で案内する:.comなど一つのドメインを軸に、国や言語ごとのページを設ける案から検討します。更新・問い合わせの管理もまとめやすくなります。
- 現地法人が独立して営業・運用する:タイ法人向けに.co.th、ベトナム法人向けに.vnを候補にし、登録資格と現地の管理担当を確認します。本社サイトとの役割も決めておきます。
- 既存のドメインを名刺やメールで使っている:まず継続利用を検討します。見た目の刷新だけなら、ドメイン変更を伴わない制作も可能です。
これは選択の目安で、特定の末尾を必須とするものではありません。Googleの多地域サイトの案内では、国別ドメインは対象国を明確にできる一方、登録要件や複数サイトの管理負担があると説明されています。.comでも対象地域に合った内容を提供できます。末尾だけで検索順位が決まるわけではありません。
タイの .co.th とベトナムの .vn の違い

.co.th
- 公式案内で確認できること:THNICはタイ登記法人、VAT登録者、一定の商標権者、要件を満たす代理人を立てた外国法人等を対象として列挙
- 申請前の確認:自社の法人・商標・代理人のどの資格で申し込むか
.vn
- 公式案内で確認できること:VNNICはベトナム内外の申請者について、利用する登録事業者と手続き先を案内
- 申請前の確認:登録者情報、書類、更新費用、管理画面をどこで扱うか
.com等
- 公式案内で確認できること:国別ドメインではないため、国別の登録要件とは別に確認する
- 申請前の確認:自社のブランド名に合うか、既存のメール・URLを維持するか
2026年9月25日に公式案内を確認。取得可否や必要書類は個別の申請条件によります。
タイの登録管理機関THNICは、.co.th の対象となる事業者類型を具体的に示しています。日本法人だけで自動的に取得できる、タイ法人がなければ必ず取得できない、といった単純な二択ではありません。自社がどの類型に当たるかを登録事業者に確認します。
ベトナムの登録管理機関VNNICのFAQは、ベトナム国内の連絡先を持つ申請者は国内登録事業者を利用し、国外の連絡先を持つ申請者は国内・国外の登録事業者を選べると案内しています。登録は登録事業者を通じて行い、必要情報や書類もそこで確認します。
登録名義は会社側が把握できるようにする

制作会社に取得や更新を任せる場合も、登録者、登録事業者、管理用メールアドレス、更新期限、支払者を一覧にしておきます。担当者個人のメールだけに通知が届く状態では、退職や会社変更の際に更新を見落としやすくなります。会社として継続して使える連絡先と権限を決めてください。
また、ドメインとサーバーは役割が異なり、契約も分かれる場合があります。セット契約なら、それぞれの更新・移管条件を確認します。ドメインはWebサイトやメールで使う住所のような名前、サーバーはサイトのデータを置く場所です。サーバーを変えても同じドメインを使える場合があり、逆にドメインの更新を忘れるとサイトやメールに影響します。契約先と期限を分けて管理します。
タイ・ベトナムの複数拠点では、URLと言語もセットで決める

タイ語とベトナム語のページを作る場合、同じ文章を機械的に複製するのではなく、各拠点の事業内容、所在地、問い合わせ先、対応言語を分けて整理します。URLは一つのドメインの下に言語別のページを置く方法も、別ドメインを使う方法もあります。
複数のドメインを持つと、それぞれの更新期限や管理権限を追う必要があります。国ごとに別ドメインを使う理由がなければ、まずは運用しやすい構成から検討します。翻訳するページと確認担当は多言語ホームページの制作計画で整理できます。言語別URLなど検索向けの設定は多言語SEOの解説をご覧ください。
取得前に確認する五つの項目

- 利用目的:会社全体、タイ拠点、ベトナム拠点のどれを案内するか
- 登録資格:希望する国別ドメインの条件を満たすか
- 登録者と管理権限:会社が名義・契約情報・管理状況を確認できるか
- 更新と費用:誰が期限を把握し、どの費用を負担するか
- 引き継ぎ:後から自社や別の管理会社へ移す場合に必要な情報は何か
DAYZEROのホームページ制作・運用では、初年度の月額に対象となるドメイン取得・更新とサーバー管理を含むと案内しています。標準料金で扱うドメインの範囲や、国別ドメインの個別条件は申込前に確認してください。管理を終了する場合は、初年度の契約・支払い完了後、通常の引き渡しに高額な買い取り費用を設けない方針です。移管後の更新・契約費用は移管先で負担します。切り替え時に確認する項目は管理会社を変える際の引き継ぎ手順にまとめています。
よくある質問
タイ向けのサイトなら .co.th、ベトナム向けなら .vn が必須ですか?
必須とは限りません。事業対象、既存ドメイン、管理体制を見て決めます。国別ドメインを希望する場合は、登録条件を確認してください。
制作会社に取得を任せると、終了時にドメインを使えなくなりますか?
そうならないよう、登録者、管理権限、契約先、引き継ぐ情報を事前に確認します。制作会社ごとの契約条件は異なるため、申し込み前に終了時の扱いを明文化してもらってください。
ドメインを変えた方が検索順位は上がりますか?
ドメインの変更だけで順位上昇は保証できません。既存URLやメールへの影響もあるため、名称変更や事業構成など、変更する理由を先に整理します。
すでに取得したドメインを使って制作を依頼できますか?
管理画面へのアクセス、登録者情報、DNS設定の変更権限などを確認して判断します。現在のドメインを維持できるか、相談時にURLと契約先を伝えてください。
候補のドメインと対象国、現在の管理状況が分かれば、サイト構成と併せて相談できます。お問い合わせフォームからお知らせください。
タイで現地採用としてIT企業での営業・WEBマーケティングを数年担当。WEBマーケティングで得た経験や知識を活かしYouTubeを2017年に立ち上げ、翌年2018年にWeb広告代理店事業を設立。SEO対策、動画制作、SNSマーケティングなど幅広くWebマーケティング事業を展開。現在代表を務める。