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【2026年最新】タイ人の平均給与・生活費・訪日旅行の消費額を徹底解説|購買力データでわかるインバウンド市場の実力

この記事でわかること(読了目安:約15分)

  • タイ人の平均給与と、職種別・地域別の所得格差のリアルな全体像
  • バンコク都市部のホワイトカラー層が持つ「数字以上の購買力」の正体
  • 訪日タイ人123万人・消費額2,512億円を支える経済的背景
  • タイ人が日本旅行に実際にいくら使っているか(公的データ+タイ語口コミ)
  • インバウンド施策でタイ市場を狙うときに押さえるべき実務ポイント

訪日タイ人は年間123万人を超え、旅行消費額は2,512億円と過去最高を更新しています。タイ人向けのインバウンド施策を検討するうえで、「タイ人はどのくらいの給料をもらっていて、日本旅行にいくら使えるのか」を正しく把握することは不可欠です。

しかし、タイの所得データを見るときには注意が必要です。タイは都市部と地方の経済格差が非常に大きく、全国平均の数字だけでは実態を見誤ります。訪日旅行をするタイ人の多くはバンコク首都圏の中間層以上であり、全国平均よりもはるかに高い購買力を持っています。

この記事では、バンコク在住10年超の筆者が、タイ人の所得構造から物価・生活費、そして訪日旅行の消費実態までを最新データと現地の一次情報をもとに体系的に解説します。

なお、本記事では1バーツ=約4.9円(2026年3月時点のレート)で日本円換算を行っています。為替レートは常に変動するため、目安としてお読みください。

タイ人の平均給与はいくら?全国データで見る所得の全体像

まず、タイ人の所得水準を全体像から把握しましょう。タイの給与データを正しく読み解くには、「全国平均」と「都市部の実態」の乖離を理解することが重要です。

タイ全国の平均月収と日本との比較

タイ国家統計局(NSO)およびCEICの公表データによると、タイ全国の平均月収は約15,700バーツ(約77,000円)です。年収に換算すると約188,400バーツ(約92万円)となります。

一方、日本の平均年収は国税庁の調査で約460万円です。単純な金額比較では、タイ人の平均年収は日本人の約5分の1にとどまります。

ただし、この数字はタイ全国の農村部・低賃金労働者を含む平均値である点に注意が必要です。バンコク首都圏に限れば、平均月収は4万バーツ(約19.6万円)を超えており、全国平均の2.5倍以上の水準です。

15,700バーツ/月
(全国平均)
40,000バーツ/月
(首都圏)
約 1/5日本の
平均年収比

地域別の平均月収|バンコク vs 地方の格差

タイ国家統計局のデータをもとに、主な地域の平均月収を比較します。バンコク首都圏と地方の格差がいかに大きいかがわかります。

地域 平均月収(バーツ) 日本円換算(目安)
バンコク 約40,200 約197,000円
ノンタブリ(バンコク近郊) 約41,100 約201,000円
パトゥムターニー(バンコク近郊) 約39,500 約194,000円
チョンブリ(東部工業地帯) 約30,000 約147,000円
チェンマイ(北部) 約22,000 約108,000円
タイ全国平均 約15,700 約77,000円
パヤオ(北部地方) 約16,300 約80,000円
シーサケット(東北部地方) 約16,600 約81,000円

バンコク首都圏(バンコク・ノンタブリ・パトゥムターニー等)は平均月収が4万バーツ前後で、地方の最低水準と比べると2倍以上の開きがあります。タイの人口の約20%がバンコク首都圏に集中しており、国の富の多くがこの地域に偏在しています。

インバウンド施策のターゲットとなるタイ人旅行者の大半はバンコク首都圏の居住者です。したがって、全国平均の月収15,700バーツではなく、バンコク首都圏の4万バーツ以上という数字のほうが、訪日タイ人の経済力に近いと考えるのが適切です。

最低賃金の推移|2025年7月にバンコク日額400バーツへ

タイでは最低賃金が県(地域)ごとに設定されています。2025年1月に全国的な引き上げが行われ、さらに2025年7月にはバンコク都全域で日額400バーツ(約1,960円)に改定されました。

時期 バンコク最低賃金(日額) 全国最低額(日額)
2024年 363バーツ 330バーツ
2025年1月〜 372バーツ 337バーツ
2025年7月〜 400バーツ 337バーツ

タイ政府(タイ貢献党)は2027年までに全国一律600バーツへの引き上げを公約しています。ただし、米国の相互関税問題や中小企業への影響懸念から、引き上げペースは慎重になっています。最低賃金の上昇はタイ人全体の購買力の底上げにつながるため、中長期的にはインバウンド市場にもプラスの影響が期待できます。

職種別・キャリア別のタイ人の給料|新卒からマネージャーまで

タイでは職種やキャリアのステージによって給与水準が大きく異なります。ここでは、タイの人材紹介会社や求人データベースの情報をもとに、代表的な職種の給与レンジを紹介します。

新卒の初任給(12,000〜50,000バーツ)

タイの新卒給与は、職種と語学力によって大きな幅があります。一般的な営業職やカスタマーサポートであれば15,000〜20,000バーツ(約73,500〜98,000円)が相場ですが、IT系やマーケティング(日本語・英語スキルあり)では35,000バーツ以上のスタートもあります。

職種 新卒給与(月額・バーツ) 日本円換算(目安)
プログラマー / ソフトウェアエンジニア 25,000〜50,000 約12.3万〜24.5万円
マーケティング(日本語可) 35,000〜45,000 約17.2万〜22.1万円
財務管理・会計 18,000〜45,000 約8.8万〜22.1万円
プロジェクトコーディネーター 30,000〜35,000 約14.7万〜17.2万円
調達担当者 20,000〜30,000 約9.8万〜14.7万円
営業職(一般) 15,000〜20,000 約7.4万〜9.8万円
ITサポート 15,000〜25,000 約7.4万〜12.3万円
テレセールス / コールセンター 12,000〜15,000 約5.9万〜7.4万円

タイでは新卒で入社した会社に長く勤め続ける文化は薄く、ジョブホッピング(転職)によって給料を上げていくのが一般的です。給料が少ないと感じれば2〜3年で次の会社に移り、20〜30%の昇給を実現するケースが珍しくありません。また、本業のほかに副業でオンラインショップを運営したり、フリーランスの仕事を掛け持ちしたりする人も多く、表面上の給料だけでは実際の可処分所得を測りきれない面があります。

中堅キャリア(経験5年以上)の給与レンジ

経験5年以上の中堅層になると、専門性や実績によって給与の幅がさらに広がります。特にIT・法務・財務・コンサルティングなどの専門職は、全国平均の数倍の給与水準に達します。

職種(経験5年以上) 給与レンジ(月額・バーツ) 日本円換算(目安)
弁護士 50,000〜300,000 約24.5万〜147万円
ソフトウェアエンジニア 25,000〜270,000 約12.3万〜132万円
財務アナリスト / 税務コンサルタント 30,000〜250,000 約14.7万〜123万円
プリセールスコンサルタント 70,000〜250,000 約34.3万〜123万円
研究開発スペシャリスト(R&D) 50,000〜230,000 約24.5万〜113万円
法律コンサルタント 25,000〜230,000 約12.3万〜113万円

給与レンジの幅が非常に大きいのは、タイでは年功序列型よりも成果主義の評価が浸透しつつあるためです。特に外資系企業で勤務するタイ人は日系企業と比べて高い給与水準にあり、同じ職種でも所属企業によって2〜3倍の差がつくことがあります。

マネージャー・管理職クラスの給与水準

マネージャーや役員レベルのタイ人の給与は、月額100,000バーツ(約49万円)以上が基本ラインです。特に外資系企業のマネージングディレクタークラスになると、月額700,000バーツ(約343万円)に達するケースもあります。

役職 給与レンジ(月額・バーツ) 日本円換算(目安)
マネージングディレクター 250,000〜700,000 約123万〜343万円
工場長クラス 100,000〜160,000 約49万〜78万円
法務・財務部長クラス 100,000〜160,000 約49万〜78万円
データ分析ディレクター 100,000〜160,000 約49万〜78万円
人事担当ディレクター 100,000〜150,000 約49万〜74万円
医師 100,000〜150,000 約49万〜74万円

このクラスのタイ人は、日本の管理職と同等もしくはそれ以上の給与を得ており、日本旅行においても余裕のある消費行動を取ります。タイ航空のビジネスクラスを利用し、1回の旅行で10万バーツ(約49万円)以上を使う層も珍しくありません。

タイの給与データを読むときのポイント
タイの給与統計は「全国平均」が引用されがちですが、訪日旅行をするタイ人の多くはバンコク首都圏の中間層以上です。全国平均の月収15,700バーツではなく、バンコクのホワイトカラー層(月収3万〜10万バーツ以上)を基準に購買力を判断するほうが、インバウンド施策の実態に合致します。

バンコクの物価と生活費|「タイは安い国」はもう古い?

タイの購買力を理解するには、給与だけでなく物価と生活費のバランスを見る必要があります。「タイは物価が安い」というイメージは根強いですが、特にバンコクでは近年その前提が大きく変わりつつあります。

バンコクの主な生活費一覧

バンコクで生活する場合の主な費目と、日本(東京)との比較です。

項目 バンコクの相場(バーツ) 日本円換算 東京の目安
家賃(1LDK / 都心部) 18,000〜35,000 約8.8万〜17.2万円 10万〜18万円
屋台・フードコートの1食 60〜80 約290〜390円
レストランでの食事(1人) 300〜800 約1,470〜3,920円 1,000〜3,000円
日本食レストラン(1人) 400〜1,500 約1,960〜7,350円 1,000〜5,000円
水(500ml) 7〜10 約34〜49円 100〜120円
BTS/MRT(電車1回) 16〜62 約78〜304円 170〜300円
タクシー初乗り 35 約172円 500円
映画チケット 200〜300 約980〜1,470円 1,800〜2,000円
インターナショナルスクール(年間) 300,000〜800,000 約147万〜392万円 200万〜400万円

屋台飯やタクシーといった「ローカル価格」のものは確かに日本より安いです。しかし、きれいなレストランで食事をしたり、輸入品を買ったり、少し良いマンションに住んだりすると、日本と同等かそれ以上のコストがかかります。

筆者はバンコクに10年以上住んでいますが、10年前と比べて物価は体感で1.5〜2倍に上昇しています。特にここ数年は、屋台飯ですら1食60〜80バーツが当たり前になり、以前の25〜30バーツ時代を知る者としては「タイは安い国」というのは過去の話だと実感しています。

「平均月収より支出が多い」問題とジョブホッピング・副業文化

バンコクの平均的な月間支出は約33,000バーツ(約16.2万円)とされていますが、全国平均の月収は約15,700バーツです。この数字だけを見ると「収入より支出が多い」ように見えますが、実際にはいくつかの事情があります。

まず、バンコクで働くタイ人の月収は全国平均の2.5倍以上です。さらに、タイでは副業が非常に一般的で、本業の給料以外にオンラインショップの運営やフリーランス収入を持つ人が多く、統計に表れない収入源が存在します。

また、タイではジョブホッピングが転職のたびに20〜30%の昇給を実現する手段として定着しています。若い世代を中心に、2〜3年ごとに転職を繰り返して年収を引き上げていくキャリアパスが一般的です。

バンコク中間層〜富裕層の実際の暮らしぶり

訪日旅行をするタイ人の多くが該当するバンコクの中間層以上は、以下のような生活水準を持っています。

月収5万バーツ(約24.5万円)以上のバンコク在住タイ人は、都心のコンドミニアム(プール・ジム付き)に住み、週末には日本食レストランや韓国料理店で外食を楽しみ、年に1〜2回の海外旅行に出かける余裕があります。月収10万バーツ(約49万円)以上になると、高級ブランドの購入や、長期の海外旅行も日常的な消費行動の範囲です。

タイ全体の所得水準だけを見て「タイ人は購買力が低い」と判断するのは、インバウンド施策において大きな見落としにつながります。バンコクのホワイトカラー層は、日本の地方都市の平均的なサラリーマンと同等以上の可処分所得を持っていると考えてよいでしょう。

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訪日タイ人の消費データ|123万人・2,512億円の市場を読み解く

ここからは、前半で見てきたタイ人の所得・購買力を踏まえて、実際の訪日消費データを読み解いていきます。

訪日タイ人数と消費額の推移(2019→2025年)

日本政府観光局(JNTO)と観光庁のデータをもとに、訪日タイ人の推移を整理します。

訪日タイ人数 旅行消費額 1人当たり消費額
2019年 131.9万人 1,732億円 約131,000円
2023年 99.6万人 1,902億円 約197,000円
2024年 114.9万人 2,265億円 約197,000円
2025年 123.3万人 2,512億円 約204,000円

注目すべきは、訪日人数はコロナ前の2019年水準にまだ届いていないのに、消費額は過去最高を更新し続けているという点です。1人当たりの消費額は2019年の約131,000円から2025年には約204,000円へと、約55%も増加しています。

この背景には、円安バーツ高による「日本は割安」という感覚の浸透、FIT(個人旅行)比率の上昇による消費単価の向上、そしてタイ人自身の所得水準の上昇が複合的に作用しています。

1人当たり消費額の内訳(宿泊・買い物・飲食・交通・娯楽)

観光庁のインバウンド消費動向調査(2025年)によると、訪日タイ人の1人当たり消費額の内訳は以下のとおりです。

費目 1人当たり金額 構成比
宿泊費 約63,000円 約31%
買い物代 約62,000円 約31%
飲食費 約45,000円 約23%
交通費 約22,000円 約11%
娯楽・サービス費 約6,000円 約3%

宿泊費と買い物代がほぼ同率で全体の約6割を占めています。買い物では、菓子類の購入率が約79%と突出しており、衣類、飲料・食料品、靴・かばんなどが続きます。日本製品への信頼感が高く、SNSやYouTubeで事前にリサーチしたうえで計画的に購入する傾向が強いのが特徴です。

飲食費も約45,000円とアジア諸国の中では高水準です。寿司・ラーメン・和牛などの定番に加え、近年はフォトジェニックなカフェやスイーツ店への関心も高まっています。

リピーター率78.6%・FIT比率79.4%が意味すること

訪日タイ人の大きな特徴は、リピーター比率の高さ個人旅行(FIT)の主流化です。

観光庁のデータによると、観光目的の訪日タイ人のうちリピーター(2回目以上)が約78.6%を占め、4回以上の訪日経験者も30%を超えています。また、FIT(個人手配旅行)の比率は約79.4%に達しており、団体ツアーよりも自由に行動するスタイルが主流です。

リピーターは初回訪問者と比べて1人当たりの消費額が約24%高いというデータもあります。東京・大阪・京都のゴールデンルートだけでなく、北海道、九州、東北など地方への訪問が増えている点も特徴的です。FIT中心のため、レンタカーを借りて地方を自由に巡る三世代ファミリー旅行も増加しています。

インバウンド施策への示唆
リピーター率の高さは「一度訪れた場所には行かない」傾向の裏返しでもあります。初回訪問者向けのゴールデンルート型プロモーションだけでなく、リピーター向けの地方観光・体験型コンテンツの訴求が重要です。FIT比率の高さは、SNS・動画による旅マエ情報発信の効果が大きいことを意味します。

タイ人は日本旅行にいくら使う?リアルな旅行予算を紹介

ここまで公的なデータを中心に見てきましたが、タイ人が実際にどのような予算感で日本旅行を計画しているのか、タイ語の口コミ情報もあわせて紹介します。

公的データによる旅行支出の目安

JNTOの訪日旅行誘致ハンドブック(2025年版)によると、タイ人の海外旅行時の1日平均支出は約4,500バーツ(約22,000円)です。訪日旅行の平均滞在日数は5.8〜8.0泊なので、航空券を除いた滞在中の総支出は約26,000〜36,000バーツ(約127,000〜176,000円)が目安となります。

航空券は、タイ航空やJALなどのフルサービスキャリアで往復20,000〜40,000バーツ(約98,000〜196,000円)、LCC(エアアジア、タイ・ライオンエア等)であれば往復8,000〜15,000バーツ(約39,000〜73,500円)が相場です。

タイ人の口コミから見るリアルな旅行予算

タイ最大の掲示板Pantipでは、「日本旅行にいくら持っていけばいい?」というスレッドが定期的に立ち、実際の旅行者がリアルな費用を共有しています。以下は代表的な例です。

ケース1:節約型の4泊5日ソロ旅行

項目 金額(バーツ) 日本円換算
航空券(LCC・乗り継ぎ便) 8,500〜11,000 約42,000〜54,000円
宿泊(ドミトリー・4泊) 4,800 約23,500円
食費(1食700〜800バーツ×日数分) 約3,500 約17,200円
市内交通費 約3,200 約15,700円
合計(お土産除く) 約20,000 約98,000円

ケース2:ゆとり型の6泊7日カップル旅行

項目 金額(バーツ・2人合計) 日本円換算
航空券(タイ航空・2人往復) 47,000 約230,000円
宿泊(ホテル・6泊) 16,700 約82,000円
食費・交通費・テーマパーク等 33,000 約162,000円
買い物(お土産・ブランド品含む) 40,000 約196,000円
合計(2人) 約137,000 約671,000円
1人当たり 約68,500 約336,000円

出典:Pantip(タイ最大の掲示板)の旅行カテゴリにおける投稿を参考に筆者が整理。個別の旅行者の事例であり、一般的な平均値とは異なる場合があります。

節約旅行 vs ゆとり旅行|タイ人旅行者の二極化

上記の2つのケースが示すように、タイ人旅行者の予算感には大きな幅があります。LCCのプロモーション航空券を利用し、ドミトリーに泊まって1人10万円以下で4泊5日を楽しむ層と、フルサービスキャリアでビジネスクラスに乗り、1人30万円以上を使うゆとり層との二極化が進んでいます。

ただし、いずれの層にも共通しているのは「買い物」への高い関心です。節約旅行者であっても、日本でしか買えない菓子類や化粧品、限定商品への支出は惜しまない傾向があります。リピーターほど「目的買い」が明確で、訪日前にSNSやYouTubeで購入リストを作成してから来日するケースが増えています。

また、タイ人旅行者の消費行動で特筆すべきは「お土産文化」の強さです。職場の同僚、友人、家族への配り用土産を大量に購入する文化があり、菓子類の購入率79%という数字にもそれが反映されています。

タイ人の購買力からインバウンド施策を考える|3つの実務ポイント

最後に、ここまでのデータを踏まえて、タイ人向けインバウンド施策を考えるうえでの実務的なポイントを3つ整理します。

ターゲットは「バンコク中間層以上」に絞る

タイの全国平均月収は約15,700バーツですが、訪日旅行をするタイ人の多くはバンコク首都圏の中間層以上(月収3万〜10万バーツ以上)です。インバウンドプロモーションのターゲット設定では、タイ全体の平均値ではなく、バンコク都市部の20〜40代・女性比率6割という訪日タイ人の実像に合わせた設計が求められます。

広告媒体の選定においても、バンコク首都圏のユーザーにリーチできるSNSプラットフォーム(YouTube、Facebook、Instagram、TikTok)を中心に、タイ語でのコンテンツ発信が効果的です。タイ人向けの広告媒体については「タイの広告媒体おすすめ一覧」で詳しく解説しています。

円安×バーツ高が生む「日本は割安」マインド

2026年3月時点の為替レートは1バーツ≒4.9円で、3年前(2023年3月:1バーツ≒3.9円)と比べて約25%もバーツ高が進んでいます。タイ人にとって、日本は年々「割安な旅行先」になっているのです。

この為替メリットは、訪日タイ人の1人当たり消費額が2019年の131,000円から2025年には204,000円へと55%増加した主要因の一つです。バーツ建てで見ると、以前は同じ金額で買えたものがより安く手に入るため、タイ人旅行者の購買意欲は高まっています。

この「割安感」を活かすには、バーツ建ての価格表示や、タイ語での価格訴求を積極的に取り入れることが有効です。免税制度の案内をタイ語で行うことも、購買の後押しになります。

体験型消費・地方観光への関心拡大をどう取り込むか

訪日タイ人の旅行スタイルは、「買い物中心の都市観光」から「体験型消費+地方への分散」へと明確にシフトしています。JNTOの調査では、訪日前に期待する内容として「自然・景勝地の観光」が52.1%、「温泉入浴」が26.6%、「スキー・スノーボード」が22.9%と、体験型アクティビティへの関心が非常に高くなっています。

常夏のタイにはない「四季の体験」がタイ人にとって大きな魅力であり、春の桜、秋の紅葉、冬の雪景色は強力な集客コンテンツです。特に12月〜2月のスノーシーズンは、北海道・白馬・GALA湯沢などへのタイ人旅行者が急増する時期です。

こうしたトレンドを捉えたプロモーションには、動画コンテンツやタイ人インフルエンサーの活用が効果的です。タイで人気のインフルエンサーについては「タイで人気のインフルエンサーまとめ」で、タイのSNS利用状況は「タイのインターネット・SNS利用の全体像」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

まとめ

タイ人の給与・物価・訪日消費のデータを横断的に見てきました。最後に、本記事のポイントを整理します。

タイ全国の平均月収は約15,700バーツ(約77,000円)ですが、訪日旅行者の主要ターゲットであるバンコク首都圏のホワイトカラー層は月収3万〜10万バーツ以上の購買力を持っています。「タイ=安い国・低所得」という固定観念でターゲット像を見誤ると、施策の的を外すことになります。

2025年の訪日タイ人は123.3万人、消費額は2,512億円と過去最高を更新。1人当たり約20.4万円を消費しており、円安バーツ高の追い風もあって消費力は年々拡大しています。リピーター率78.6%、FIT比率79.4%という数字が示すとおり、タイ人旅行者は「自分で情報を集め、自分でルートを組み、体験にお金をかける」成熟した消費者です。

タイ市場を狙ったインバウンド施策では、バンコク中間層以上をターゲットに、SNS・動画を活用した旅マエの情報発信、リピーター向けの地方・体験型コンテンツの訴求がカギとなります。

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