タイの雇用者の平均月収は2025年通年で16,699バーツ、中央値は13,000バーツです。平均を単純に12倍すると約200,400バーツ、中央値は156,000バーツが年額の目安になります。
ただし、バンコク勤務者や専門職、管理職の給与は全国値より高くなります。2025年第4四半期のバンコク全雇用者平均は21,458バーツ、バンコクのICT職平均は36,874バーツです。転職市場では経験5〜7年の中央値が60,000バーツ、Cレベルの中央値が350,000バーツという別の層もあります。
この記事では「全国平均だけ」で結論を出さず、中央値、バンコク、業種・職種・学歴・年齢、専門職・管理職、世帯所得まで、統計対象を分けて解説します。
全国・雇用者平均
全国・雇用者中央値
バンコク・雇用者平均
数字を読む前の注意
16,699バーツと13,000バーツは2025年通年の全国雇用者、21,458バーツは2025年第4四半期のバンコク雇用者です。いずれも月額賃金で、賞与込みの公式な「平均年収」ではありません。世帯所得や求人票の給与レンジとも別の統計です。
タイの平均年収・平均月収・中央値はいくら?
2025年通年の全国雇用者を対象にしたデータでは、平均月額賃金は16,699バーツ、中央値は13,000バーツです。中央値とは、賃金の低い順に並べたとき中央に位置する人の金額です。
| 2025年・全国雇用者 | 月額 | 12カ月換算 |
|---|---|---|
| 平均 | 16,699バーツ | 約200,400バーツ |
| 中央値 | 13,000バーツ | 156,000バーツ |
平均は中央値より約28.5%高い
平均16,699バーツは中央値13,000バーツより約28.5%高く、一部の高賃金層が平均を押し上げています。そのため「一般的な働き手の感覚」に近い数字を知りたい場合は、平均と中央値をセットで見る必要があります。
NSOの2025年第4四半期の賃金階級表では、賃金不明を除く雇用者の約31.0%が月15,000バーツ超でした。都市部では37.5%、非都市部では22.6%で、勤務地による差もあります。なお、15,000バーツ超は公表表の最上位区分であり、「高所得者」の定義ではありません。
平均年収は月収×12の目安
タイの公的統計は月額賃金が中心です。本記事の年額は月額を12倍した目安であり、賞与、残業代、各種手当、副収入を含む公式な平均年収ではありません。
バンコクで働く人の平均給与はいくら?
直近四半期の2025年10〜12月では、バンコクの全雇用者平均は21,458バーツでした。全国15,912バーツより約34.8%高い水準です。民間・政府雇用者でもバンコクが全国を上回ります。
| 2025年第4四半期 | 全国 | バンコク | 差 |
|---|---|---|---|
| 全雇用者 | 15,912 | 21,458 | +34.8% |
| 民間雇用者 | 14,711 | 20,794 | +41.3% |
| 政府雇用者 | 21,119 | 26,340 | +24.7% |
バンコクの業種別平均月収
バンコクでも業種によって平均給与は大きく異なります。金融・保険は40,866バーツ、情報通信は33,671バーツで、宿泊・飲食16,497バーツの約2倍です。
| バンコクの業種 | 平均月額賃金 |
|---|---|
| 金融・保険 | 40,866バーツ |
| 情報通信 | 33,671バーツ |
| 専門・科学・技術 | 28,751バーツ |
| 医療・社会福祉 | 26,926バーツ |
| 教育 | 25,201バーツ |
| 運輸・倉庫 | 23,027バーツ |
| 製造 | 20,085バーツ |
| 卸売・小売 | 19,376バーツ |
| 建設 | 18,120バーツ |
| 宿泊・飲食 | 16,497バーツ |
出典:タイ国家統計局「The Labour Force Survey, Quarter 4: 2025」表18・20・21。単位はバーツ/月。国際機関や鉱業など、標本が小さい可能性のある極端な値は主表から除外しています。
他サイトで「バンコクの平均月収は3万〜4万バーツ」とされることがありますが、都市の全雇用者平均、ホワイトカラー求人、外資・大手企業の転職市場は同じ母集団ではありません。バンコク全体の公的平均21,458バーツと、専門職の採用相場を分けて見るのが正確です。
職種・学歴・年齢別の平均給与と中央値
全国平均より「自分に近い給与水準」を知るには、職種、学歴、年齢を分けて確認します。次の数値は2025年通年の全国雇用者です。
職種別
| 職種 | 平均 | 中央値 |
|---|---|---|
| 管理職 | 30,503 | 25,000 |
| 専門職 | 29,576 | 25,680 |
| 技術者・準専門職 | 23,875 | 20,000 |
| 事務職 | 17,070 | 15,000 |
| サービス・販売 | 13,721 | 12,000 |
| 単純作業 | 9,945 | 9,620 |
学歴別
| 教育区分 | 平均 | 中央値 |
|---|---|---|
| 高等教育層 | 26,931 | 22,650 |
| 中等教育層 | 15,138 | 13,400 |
| 基礎教育層 | 11,688 | 10,500 |
高等教育層の数字は在職中の雇用者全体であり、「大卒初任給」ではありません。
年齢別
| 年齢 | 平均 | 中央値 |
|---|---|---|
| 15〜24歳 | 11,716 | 10,600 |
| 25〜34歳 | 15,146 | 13,000 |
| 35〜44歳 | 17,732 | 15,000 |
| 45〜54歳 | 19,447 | 15,000 |
専門職・管理職・高所得層はどのくらい稼ぐ?
全国平均や中央値だけでは、バンコクのIT人材、英語を使う専門職、外資・大手企業の管理職の給与は表せません。公的統計と転職市場を分けると、より高い給与層の実態が見えます。
公的統計で見るICT職
| ICT関連の対象 | 平均月額賃金 |
|---|---|
| ICT職・全国 | 29,243バーツ |
| ICT職・バンコク | 36,874バーツ |
| ソフトウェア/アプリ開発・分析 | 39,817バーツ |
| データベース/ネットワーク専門職 | 36,802バーツ |
| ICTサポート技術者 | 22,045バーツ |
出典:タイ国家統計局「2025年 ICT労働者の主要統計」。2025年第3四半期の労働力調査を基にした平均月額賃金です。
大手・外資系を含む転職市場
Adecco Thailandの2026年給与ガイドでは、エントリー層の平均は22,000バーツ、経験5〜7年の中央値は60,000バーツ、シニア管理職は150,000バーツ以上、Cレベルの中央値は350,000バーツです。
| 採用市場の例 | 月額給与 |
|---|---|
| エントリー層・平均 | 22,000バーツ |
| 経験5〜7年・中央値 | 60,000バーツ |
| シニア管理職の目安 | 150,000バーツ以上 |
| Cレベル・中央値 | 350,000バーツ |
| CEO・CAIO等の上限例 | 最大800,000バーツ |
| IT Manager・経験5〜7年 | 80,000〜150,000バーツ |
| Data Scientist/Engineer・経験0〜3年 | 40,000〜80,000バーツ |
出典:Adecco Thailand Salary Guide 2026、Adeccoの2026年発表、タイ投資委員会掲載の職種別レンジ。Adeccoのデータは同社の顧客・候補者と3,000社超の民間企業を基にしており、多国籍企業や大手企業が多いため、タイ人全体の平均ではありません。
つまり「タイ人の給料は月1万〜2万バーツ」と一括りにはできません。全国中央値は13,000バーツでも、バンコクの金融・情報通信、ICT専門職、経験者、管理職では月3万〜15万バーツ以上の層が存在し、一部の経営層では上限例が80万バーツに達します。
個人の給与と世帯所得は分けて見る
個人給与は1人の雇用収入、世帯所得は同居家族の賃金、事業所得、農業所得、資産収入などを含む世帯全体の数字です。
| 2023年・月額 | 全国 | バンコク |
|---|---|---|
| 世帯総所得・平均 | 29,030 | 40,051 |
| 世帯総所得・中央値 | 21,008 | 28,789 |
バンコクの世帯所得は平均40,051バーツに対し中央値28,789バーツで、平均が中央値を約39%上回ります。世帯所得でも高所得側が平均を押し上げていることがわかります。
最新の2025年調査では、バンコクの世帯平均総所得は40,187バーツでした。全国の所得五分位では、1人あたり経常所得の最高20%層が平均29,416バーツで、所得全体の38.0%を占めます。ただし、これは個人給与ではなく世帯所得の分布です。
出典:NSO Household Socio-Economic Survey 2023 表3、NSO Household Socio-Economic Survey 2025。40,051バーツを「バンコク会社員1人の平均月収」として扱うことはできません。
タイの給与データがサイトごとに違う理由
タイの平均給与を検索すると、1万バーツ台から30万バーツ超まで異なる数字が出ます。多くは矛盾ではなく、対象と定義が違います。
| データ | 何を表すか | この記事での扱い |
|---|---|---|
| NSO/ILOSTAT全国値 | 全国雇用者の賃金 | 全体の平均・中央値 |
| NSOバンコク値 | バンコク雇用者の四半期平均 | 勤務地差・業種差 |
| Adecco給与ガイド | 民間の転職・採用市場 | 経験者・専門職・管理職の相場 |
| 世帯経済調査 | 家族全体の賃金・事業・資産収入等 | 購買力と所得分布 |
| 最低賃金 | 法定の日額下限 | 平均給与とは別に掲載 |
数字を比較するときは、個人か世帯か、平均か中央値か、全国かバンコクか、全雇用者か転職市場か、基本給か手当込みか、調査年が同じかを確認してください。
タイの最低賃金|バンコクは日額400バーツ
タイの最低賃金は地域と一部の業種ごとに設定されます。2026年8月19日時点で確認できる直近の全国最低賃金告示は、2025年7月1日施行の第14号です。
| 時期 | バンコク | 全国の最低額 |
|---|---|---|
| 2024年 | 363バーツ/日 | 330バーツ/日 |
| 2025年1月〜 | 372バーツ/日 | 337バーツ/日 |
| 2025年7月〜 | 400バーツ/日 | 337バーツ/日 |
出典:タイ労働省「Minimum Wage Rate, Notification No.14」、ジェトロ「バンコクの最低賃金、日額400バーツに引き上げ」。最低賃金は平均給与や初任給ではありません。
タイ・バンコクの生活費|世帯支出の内訳
給与だけで生活の余裕を判断することはできません。公的統計では、2023年のバンコクの平均月間総支出は1世帯あたり32,736バーツでした。
| 主な支出項目 | 1世帯あたり/月 |
|---|---|
| 食料・飲料 | 10,052バーツ |
| 住居 | 8,178バーツ |
| 交通 | 4,980バーツ |
| 総支出 | 32,736バーツ |
これは個人の生活費ではなく、平均2.3人の世帯を対象にした数字です。単身者、家族世帯、居住エリア、家賃、通勤、外食頻度で実際の生活費は大きく変わります。
タイの所得データを市場調査に使う際の注意
全国平均、中央値、バンコクの平均、業種別・職種別給与、世帯所得は、それぞれ対象と定義が異なります。市場規模や価格帯を判断するときは、一つの数字だけでタイ人全体を代表させず、対象地域、職業、世帯構成、調査時点をそろえて比較してください。
本記事は給与・雇用・生活費の理解を担当します。訪日人数、旅行消費額、訪問地など旅行市場のデータは、検索意図を分けて「訪日タイ人の公式データ」に整理しています。
タイの平均給与に関するよくある質問
タイの平均年収はいくらですか?
2025年通年の平均月額賃金16,699バーツを12倍すると約200,400バーツです。ただし、賞与・手当込みの公式年収ではなく、月額賃金の単純換算です。
タイの給与中央値はいくらですか?
2025年通年の全国雇用者中央値は月13,000バーツです。単純年換算では156,000バーツです。
バンコクで働く人の平均月収はいくらですか?
2025年第4四半期の全雇用者平均は21,458バーツです。ただし、情報通信33,671バーツ、金融・保険40,866バーツなど、業種によって大きく異なります。
バンコクで月5万バーツ以上稼ぐ人はいますか?
います。全国の管理職平均は30,503バーツですが、大手・外資系を含む転職市場では、経験5〜7年の中央値60,000バーツ、IT Managerは80,000〜150,000バーツなどのレンジがあります。これは全雇用者平均ではなく、職種・経験・勤務先を限定した採用市場の数字です。
バンコクの世帯収入40,051バーツは会社員の給料ですか?
違います。1世帯全体の賃金、事業所得、資産収入などを含む平均総所得です。個人の平均給与21,458バーツとは直接比較できません。
まとめ
- 2025年通年の全国雇用者は平均16,699バーツ、中央値13,000バーツ
- 年額の目安は平均約200,400バーツ、中央値156,000バーツだが、賞与込みの公式年収ではない
- 2025年第4四半期のバンコク全雇用者平均は21,458バーツで全国より約34.8%高い
- バンコクの金融・保険は40,866バーツ、情報通信は33,671バーツ
- ICT職のバンコク平均は36,874バーツ、ソフトウェア開発・分析は39,817バーツ
- 大手・外資系を含む転職市場では経験5〜7年中央値60,000バーツ、Cレベル中央値350,000バーツ
- バンコク世帯所得40,051バーツは世帯単位であり、個人給与ではない
タイの給与を正確に理解するには、「全国平均」だけでなく、中央値、勤務地、業種、職種、経験、学歴、世帯所得を分けて見る必要があります。
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DAYZEROはバンコクを拠点に、現地データと目的を整理しながら、Web集客、広告、SNS、KOL施策を日本語で支援します。

タイで現地採用としてIT企業での営業・WEBマーケティングを数年担当。WEBマーケティングで得た経験や知識を活かしYouTubeを2017年に立ち上げ、翌年2018年にWeb広告代理店事業を設立。SEO対策、動画制作、SNSマーケティングなど幅広くWebマーケティング事業を展開。現在代表を務める。